クラームゾルフとは
オランダでは病院で出産しても、母子共に問題がなければ、出産から数時間後には自宅に返されてしまいます。その後は産後専門のケアワーカーが自宅にやって来て、1週間ほどサポートしてくれます。
お願いすれば家の掃除や料理もやってくれるそう。
妊娠が分かったら自分で助産院を探しますが、クラームゾルフも自分で探します。
16週までには、クラームゾルフを決めておくように言われました。
オランダにも日本人のクラームゾルフもいらっしゃる様です。日本語でサポートを受けられるのは魅力的でしたが、オランダ語でも大丈夫かなと思い、助産院からもらった冊子に紹介されていたクラームゾルフを選びました。
面談
32週にクラームゾルフとの面談がありました。
出産は自宅か病院のどちらを希望するか。母乳かミルクどちらで育てるか。
ケアの内容(何時間?どんなケアを重点的にして欲しいか?)などを話しました。
要望を聞かれた時、とりあえず外履きは玄関で脱いで室内用の靴と分けて欲しいと言ったら普通に承諾してくれました。
面談後は家の中やベビーベッドなどを簡単にチェック。
そしてクラームゾルフがサポートに来る間は、ベッドの高さを高くしないといけません。無料でベッドを高くする脚をレンタルできるので、その手続きを済ませてくれました。
面談に来た方が、本当に親切で優しそうな女性。産後のケアはぜひあなたに来て欲しいと思いましたが、実際にケアにきてくれるのはもちろん別のクラームゾルフ。
出産までに揃えておくもの、出産時に必要な物などが書かれた冊子をもらいました。
クラームゾルフの話は色々と聞きますが、当たり外れがあるよう。産後直後に自宅に他人がやって来るって逆に疲れないかと思ったりもしましたが、どんなクラームゾルフが来てくれるのか、どんな感じなのか、私は不安よりもちょっと楽しみでした。
産後のケア
最低限の1日3時間×8日間=24時間でお願いしました。
クラームゾルフに連絡をするタイミングは、産まれた後と病院から自宅に戻る時。
出産後、病院から家に帰る際にクラームゾルフに電話をしたら「OK!今から1〜2時間の間に行きます」との返事。
家に戻ってきて、クラームゾルフが来るまでソファに座って寝ている赤ちゃんを抱っこして待っていました。
そして家に戻って来てから、3時間過ぎても誰も来ない。待ちぼうけ。
そうするうちに赤ちゃんが泣き出した。オムツ変えないとー。
とりあえずクラームゾルフから届いていたメールの中の赤ちゃんのケア方法を参考にして、初のオムツ替えと体温チェック。
体温が低い。もうクラームゾルフはダメだと思い助産院のオンコールに電話をして、赤ちゃんの体温が低いのでどうすればいいか指示を受ける。カンガルーケアの様に肌と肌を合わせて温めて、しばらく様子をみるように言われました。
ダメ元でクラームゾルフに電話してみると、「システムに手違いがあったみたい、今から誰かを送ります」と言われる。
そしたら30分後にインターホンがなり、遅れてクラームゾルフがやってきました。その時すでに夜の10時半頃。
今から3時間いるのか?と疑問が湧く。クラームゾルフさんから色々と習おうと側に立っていたら「出産したばかりなんだから何もせんでいい」と言われました。
1時間弱ですが、テキパキ動いて色々と身の回りを整えて、おむつ替え、体温チェック、授乳の簡単な説明等済ませて、翌日は9時に別のクラームゾルフが来ると言われ風の様に帰って行きました。
夜間は3時間ごとにオムツ替えと授乳をしてと言われましたが、私もパートナーも新しく家にやってきた新生児の赤ちゃんも皆んな眠れない夜となりました。
このような事から、クラームゾルフの会社の印象は最悪でした😅
2〜5日は別の明るいクラームゾルフさん、6〜8日はまた別の方が訪問。
毎回のケアでは、母子の健康状態の確認をしてくれました。
その後は家事などはパートナーがするので、赤ちゃんが寝てしまうと特にやることはなく、座って育児や授乳のアドバイスや雑談などしていました。親族のサポートが無い家庭や2人目出産で家事育児と手がまわらない家庭で、長時間のクラームゾルフのサポートが必要とされているようです。
クラームゾルフさんから「ゆっくり昼寝しなさい」と言われて赤ちゃんと一緒にお昼寝している時間が長かったので、私たちの場合は1日3時間のケアでちょうど良かったと思いました。
最後のクラームゾルフさんは、一通りの作業を終えて何もする事がなくなった時、ちょっと買い物に行ってきていいとか言い出す方でしたが、こちらも居ても居なくてもどちらでも良いかなぁと思って快く良いよと言えるぐらい余裕がありました。
8日間で3人のクラームゾルフがサポートしてくれました。ずっと同じ人に担当してもらえる方が気が楽だと思っていましたが、結果的に色んなクラームゾルフと会えたので良かったと思いました。
クラームゾルフによってケアの仕方やアドバイスの内容が異なって、どっちが正しいのと思ったりもしましたが、十人十色。人それぞれ色んなやり方あるんだなぁというスタンスで、いい意味で大らかに受け止める事ができました。
さいごに
産後は赤ちゃんのお世話と自分自身の体調を気にするだけで精一杯。それ以外の事は頭も回りません。
クラームゾルフは何もかもが知らない分からない事だらけの、そんな親になったばかりの人を支えるスーパーウーマン的な存在に感じました。
病院で出産後も、問題なければ自宅に帰るという事に抵抗を感じていましたが、寝るだけならやはり慣れた自分のベッドが1番。当時を振り返ると、自宅でゆっくりと回復できたので本当に良かったと思います。
日本だと通常は病院に入院して受けるサポートを、オランダでは産後専門のケアワーカーがわざわざ自宅に出向いて提供してくれるなんて、素晴らしすぎる!とても有難い事だと思いました✨
パートナーも育休で家事や料理は全てやってくれ、1週間はクラームゾルフのサポートのお陰もあり、産後はしんどかったですが、しっかりと身体を休める事ができました。
読んで下さりありがとうございます。
コメント