早いものでもうすぐ年末。
そろそろ日本の年越しが恋しくなってきました。
オランダでの年越しに欠かせない食べ物「Oliebollen(オリボーレン)」の紹介です。
オリボーレンとは・・・
オリボーレンは年末年始に食べられる、期間限定のオランダ伝統のお菓子です。
オリボーレン(単数形だとオリボール)を日本語に直訳すると「油ボール」ですが、オランダの揚げドーナツ、揚げパンのような食べ物。
日本人が大晦日に年越し蕎麦を食べるように、オランダでは大晦日にこのオリボーレンを食べる風習があります。オリボーレン&シャンパンで年越しを祝うのがオランダ流の過ごし方のようです!
大晦日だけでなく、オリボーレンは普段のお菓子として冬場はよく食べられています。
見ためは巨大な沖縄のサーターアンダギーみたいですが固くなく、外はサクッとしていて食べるともっちりした食感。
小麦粉に卵、牛乳の素朴でシンプルな丸いドーナツ。生地にはあまり甘さはないので、たっぷりの白い粉砂糖をふりかけて食べます。
ほんのりした甘さともちもちの食感が美味しい!
ドーナツの原型?
なんとオリボーレンはドーナツの原型だとか。
ドーナツの原型は、オランダの小麦粉・砂糖・卵で作った生地を酵母で発酵させ、ラードで揚げたボール状のオリーボーレンという菓子だとされており、オランダ人はこれを「オリークック(Olykoek)」と呼んでいた。
後にイギリスで迫害を受けた清教徒が1607年 – 1620年のオランダ滞在中にオリークックの作り方を覚え、ピルグリム・ファーザーズの植民と共にドーナツの原型がニューイングランドに伝わった。その後、オランダ移民によって再度ヨーロッパからアメリカに持ち込まれ、オランダ領ニューアムステルダムへも伝わったという。
オリボーレンに関する新事実を知りました!
オリボーレンの屋台
11月頃になると街にはオリボレンの屋台が現れ始めます。オリボーレンの屋台を見ると「またこの季節がやってきたぁ〜」と感じます。
たまに、ケルミス(移動遊園地)でも出現しているのを見かけます。
オリボレン1つ1ユーロ〜ぐらいで売っています。6つ買うと5ユーロなどとまとめ買いで安くなる所が多いです。
基本的にプレーンかレーズン入りから選べ、他にもリンゴ入りなどがたくさん種類があります。
そして必ず屋台の人に「粉砂糖もかける?」って聞かれます。いつもたっぷりかけてもらいますが、1つだけ買って食べ歩きする時は、粉砂糖が洋服についちゃうこともあります。ので注意。
オリボーレン2つを持ち帰り!大抵はこのように紙袋に入れて砂糖をかけてくれます。
中には粉砂糖をオリボーレンに直にかけずに小袋に別添えにしてくれるお店もあって、
白い粉が透明な小袋に入ってあるので「見た目はドラッグぽいけど粉砂糖だから安心して食べて〜」と言うユーモアある店主もいます^^
オリボーレンは屋台だけでなくスーパーでも買え、オリボーレンが作れるミックスも売っているのでお家で手作りすることもできます。(昔は自宅で作ることの方が多かったらしい!)
クリスマス後は年明け用に大量のオリボレンがスーパーでも売られていますが、スーパーの油ボールはあんまり美味しくないらしい。
やっぱり屋台の美味しい外はサクサクの中はふわふわモッチモチの揚げたてオリボレンが1番!!
大晦日になると、各家庭大皿にオリボーレンを大量に山積みにして用意するようです。1つでも脂っこいしボリュームあるのにそのオリボレンを3個ぐらい食べるとか。オリボレンが大量にあればついつい手がのびて意外と食べれてしまうかも〜!
季節限定の伝統菓子
この季節にオリボーレンの屋台を見ると、ついつい買って食べたってしまうオリボーレン。
とびっきりに美味しいお菓子という訳ではないけれど、素朴でほんのりした甘さが妙に懐かしさを感じる。だからみんな買うのかな?寒い日におやつに屋台で揚げたてを買って、お家でコーヒーと一緒に食べると美味しいです。
冬の風物詩であるオランダのオリボーレン。オリボーレンの屋台を見かけたらぜひ立ち寄ってみて下さい!
オリボーレンの他にも、Appelbeignet(アップルベニエ)という冬季に食べられる伝統菓子もあります!

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